小学生〜中学生のお子さんを持つ保護者の方へ
「子どもの近視、進行を止める方法はありますか?」
最近、眼科でもこの質問が非常に増えていますね。
その中で注目されているのが、近視の進行を抑える点眼薬「リジュセアミニ」です。
- 根本にアプローチ:眼球が伸びる「眼軸伸長」を直接抑制
- 高い安全性:国内初の承認薬として、未承認薬に代わる新たな選択肢
- 簡単ケア:1日1回、就寝前の点眼のみ

目次
この記事では、リジュセアミニの効果・副作用・費用・途中でやめたらどうなるのかを保護者目線でわかりやすく解説します。
リジュセアミニと「マイオピン」は何が違う?
| 比較項目 | リジュセアミニ (国内承認薬) |
マイオピン (国内未承認薬) |
|---|---|---|
| 信頼性・安全面 | ◎ 厚労省が承認 公的救済制度の対象 |
△ 海外基準 トラブルは自己責任 |
| 目の負担 | ◎ 防腐剤フリー 長期使用でも角膜に優しい |
△ 防腐剤あり 稀にアレルギーや刺激 |
| 衛生面 | ◎ 1回使い切り 常にフレッシュで清潔 |
△ 1本を使い回す 容器内の雑菌繁殖に注意 |
| コスト・手間 | やや高め・1回使い切り 毎回開封が必要 |
比較的安価・管理しやすい 1本で約1ヶ月使用可能 |
| 治療の柔軟性 | 0.025%のみ 濃度の変更は不可 |
○ 濃度選択が可能 0.01 / 0.025 %なども選べる |
💡 マイオピンが選ばれ続ける理由
国内未承認ではありますが、マイオピンは海外で広く使用されており、低濃度アトロピンによる近視抑制の有効性は複数の研究で報告されています。また、0.01%・0.025%・0.05%など複数の濃度が研究されており、海外では0.05%でより高い近視抑制効果が示された報告もあります。一方で、日本では主に0.01%〜0.025%が中心で、0.05%は一般的とはいえず、使用は医師の判断のもとで慎重に行われます。このように濃度を調整できる点は、お子様の近視の進行度に応じて柔軟に治療方針を検討できるというメリットがあります。
💡 リジュセアミニを選ぶ理由
国内メーカーによる品質管理のもとで製造された承認薬であり、一定の安全性・品質基準を満たしている点が特徴です。未承認薬で課題となる輸入コストの変動や供給の不安定さといったリスクが比較的少なく、安定して治療を継続しやすい環境が整っています。また、防腐剤を含まない1回使い切りタイプのため、衛生面を重視したい小児への使用にも配慮された設計となっています。
気になる費用と「保険適用(2026年6月〜)」の最新情報
治療を検討する際、最も気になるのはやはり費用面です。 現状、この治療は全額自己負担の「自由診療」として扱われています。 医療機関により多少異なりますが、薬剤費と診察・検査代を合わせて月額5,000円〜8,000円程度が相場です。
ですが2026年6月から、リジュセアミニを用いた治療は「選定療養」という制度の対象になります。 これにより、診察や視力検査、眼球の長さを測る検査費用が保険適用(原則3割負担など)へと変わります。
薬剤費自体は引き続き自費負担となりますが、窓口での総支払額は確実に軽減される見込みです。自治体の子供医療費助成が適用される地域では、検査費等の負担がさらに抑えられる可能性もあります。
リジュセアミニの効果と副作用
リジュセアミニの強みは、科学的根拠に基づいた高い近視抑制効果です。 国内の臨床試験では、2〜3年間の継続使用により、未使用のグループと比較して近視の進行を優位に抑えることが証明されました。
副作用については、まぶしさを感じる「羞明(しゅうめい)」や、近くのピントがぼやける症状が挙げられます。 治験での発生率は約9%ですが、本剤は就寝前に点眼するため過度な心配はいりません。 寝ている間に薬が浸透し、日中には成分の影響が和らぐため、運動や授業に支障が出るケースは稀です。
本剤は「視力を「回復させる」ものではなく、あくまで「進行を緩やかにする」ための薬です。 成長期の眼球の伸びを抑え、将来の深刻な目の病気のリスクを減らすことが目的です。
やめた後の「リバウンド効果」について
リジュセアミニをやめたらどうなる?【結論】
- ✅ 急激に悪化するケースは基本少ない
- ✅ ただし近視の進行は再開する
- ✅ 徐々に減らす(テーパリング)が基本
「やめたら一気に悪くなるのでは?」と不安に感じる方は多いですが、低濃度アトロピンではそのリスクは比較的低いとされています。
視能訓練士 たなかより
実際の外来でもよく聞かれるポイントですが、
「結局どれがいいの?」と迷う方は、こちらの比較記事を先に読んでおくと判断しやすくなります👇
リバウンド効果の有無とエビデンス
「低濃度アトロピンは、高濃度に比べてリバウンドが極めて少ない」というのが現在の医学界の共通認識です。
濃度とリバウンドの相関
シンガポールで行われた「ATOM2」という有名な研究が根拠となっています。 高濃度(1%)では中止後に眼軸が急速に伸びましたが、低濃度(0.01%)では1年後の経過観察でも進行速度は緩やかなままでした。
リバウンドを防ぐための最新方針
現場の医師は、以下のような対策でリスクをさらに最小化しています。 まずは「急にやめない」ことです。 視力が安定したら点眼回数を徐々に減らす「テーパリング」を行い、眼球の成長が落ち着く15歳〜18歳頃まで継続します。
リジュセアミニと他の治療法(サプリ・メガネ)との併用
点眼薬だけでなく、他のアプローチを組み合わせることで相乗効果が期待できます。例えば、近視抑制に有効な成分「クロセチン」配合のサプリメントとの併用です。
また、最新のトレンドとして「近視抑制メガネ」や「特殊コンタクトレンズ」との併用も注目されています。これらは網膜周辺のピントを調節して眼軸の伸びを抑える仕組みで、点眼薬との「コンビネーション療法」により高い効果が得られるという研究もあります。
近視抑制眼鏡については、種類ごとの違いや効果をまとめた記事があります👇
【保護者のためのリジュセアミニQ&A】
Q1. 今までの「マイオピン」と何が違うのですか?
Q2. 2026年6月から安くなるというのは本当ですか?
Q3. 副作用で学校生活に影響は出ませんか?
Q4. どのくらいの期間、続ける必要がありますか?
Q5. サプリメントやメガネと併用しても大丈夫ですか?
リジュセアミニは、日本で初めて「近視抑制」の効能で正式に承認された点眼薬です。 2026年6月からは検査費などが保険適用の対象となり、費用面でのハードルも大きく下がります。
子供の近視対策において最も重要なのは、早い段階での介入です。実際に最近受診される方はご両親が近視が強いからというかたが多くきてもらっています。遺伝する可能性も大いにありますので、まずは専門の眼科で詳しい検査を受けることから始めてみてください。
本記事の参考文献・出典
- 日本近視学会:近視診療ガイドライン
学童期の近視進行抑制および強度近視に伴う合併症への対応に関する国内指針。 - 日本眼科学会:眼科診療ガイドライン
屈折異常(近視・遠視・乱視)に関する診断基準および治療方針。 - 日本コンタクトレンズ学会:オルソケラトロジーガイドライン
あわせて読みたい関連記事
※本記事は一般的な情報提供を目的としており、診断を代替するものではありません。手術適応やケアについては必ず眼科で相談してください。
