メガネで1.0見えてるから大丈夫ですよ、と言われても、「いや、そうじゃないんだよな…」と感じたことはありませんか?

オルソケラトロジーの費用
・初期費用:15万〜25万円
・年間維持費:3万〜5万円

視力検査の現場でも、「裸眼は測らないんですか?」といった疑問や、「子どもにメガネをかけさせたくない」という声はとても多く聞きます。一方で、ゲームやスマホのせいだと責めてしまう保護者の姿もよく見かけますが、実際にはそれだけが原因ではありません。

そんな中で注目されているのが「オルソケラトロジー」です。
寝ている間にレンズを装用することで、日中は裸眼で生活できるだけでなく、近視の進行抑制も期待できる治療法です。

本記事では、オルソケラトロジーの仕組みや費用、リスクまで、現場目線でわかりやすく解説します。
「結局いくらかかるの?」「本当に子どもに使って大丈夫?」といった疑問にも答えていきます。

本記事では、オルソケラトロジーの仕組みや費用、気になるリスクまで専門的な視点から解説します。家計の負担を軽減する医療費控除の活用法や、毎日のケア方法も網羅しました。

オルソケラトロジーとは?子供の近視抑制に注目される理由

寝ている間に視力を矯正する仕組み

オルソケラトロジーは、就寝中に特殊な形状のコンタクトレンズを使い、角膜の形を一時的に整える矯正法です。一般的なレンズが「装着時のみ」視力を補うのに対し、この方法はレンズの力で角膜を平坦化させ、網膜にピントが合う状態を作ります。朝にレンズを外すと角膜はその形を一定時間維持するため、日中は裸眼で良好な視界を保てるのです。

最大の利点は、日中の活動を完全に裸眼で過ごせる点にあります。激しいスポーツや水泳など、メガネの破損やコンタクトの紛失が心配される場面でも、お子様は制限なく活動に専念できるでしょう。

オルソケラトロジーの仕組みイメージ

子供の近視進行を抑制する効果

オルソケラトロジーが子供に推奨される理由は、単なる視力矯正に加え、近視の進行を遅らせる効果が期待できるからです。近視は、眼球の奥行きである「眼軸(がんじく)」が伸びていき、ピントが手前にズレることで起こります。このレンズの使用によって眼軸が伸びるのを抑制する働きがあることが分かってきました。

この抑制効果は、一般的なメガネにはない大きなメリットです。お子様の生涯にわたるQOLを向上させるのにとても有効な手段となっています。

大人とどう違う?子供がオルソケラトロジーを始める際の注意点

適応年齢と大人の使用との違い

一般てきには6歳ころからとなっていますが特に治療に年齢制限はありません。しかし、オルソケラトロジーのケアについて本人、保護者が十分に理解することが必要です。視力の安定には1週間〜1ヶ月程度の継続が必要で、近視の進行が落ち着く10代後半まで使い続けるのが一般的な目安となります。

乱視がある場合でも使用できるか

軽度の乱視(目安として-1.50D程度まで)なら、通常のレンズで十分に矯正できます。強度の乱視がある場合でも、近年は専用の「トーリックデザイン」レンズが登場し、適応の幅が広がりました。まずは眼科で精密な適応検査を受け、専門医の判断を仰ぐのが不可欠です。

【親の懸念】オルソケラトロジーのデメリットとリスク

レンズ装用中の違和感と合併症

治療開始当初は「ゴロゴロ感」を訴えることがありますが、多くは1週間程度で慣れていきます。ただし、不適切なケアは「角膜感染症」などの合併症を招く恐れがあるため注意してください。親御さんによる清潔な取り扱いのサポートと、数ヶ月に一度の定期検診が必要です。異物感が続くようなら必ず眼科へ受診してください。

眼科での定期検診イメージ

見え方の質と矯正の限界

夜間や暗い場所で光がにじんで見える「ハロー・グレア」現象が起こる可能性があります。
また、近視度数が-6.00Dを超えるような強度近視の場合は、十分な矯正が得られないケースも少なくありません。

この治療は「一時的な形状変化」を利用するため、装用を止めれば視力は元に戻る特性も覚えておきましょう。

オルソケラトロジーの費用相場と医療費控除

初期費用と年間維持費の目安

自由診療のため、全額自己負担となります。初期費用(両眼)の相場は15万円〜25万円程度です。2年目以降は定期検診代やケア用品代として年間数万円がかかり、2〜3年ごとのレンズ買い替え費用も考慮しなければなりません。

医療費控除で還付金を受ける方法

オルソケラトロジーの費用は「所得税の医療費控除」の対象です。確定申告により税金の一部が還付され、実質的な負担を軽減できます。通院の交通費も対象となる場合があるため、領収書は大切に保管しましょう。

なお、成長期の途中で自己判断で使用を中断すると、近視抑制の「ブレーキ」が外れて進行が早まる恐れがあります。中断の際は必ず医師と相談してください。

毎日のお手入れと洗浄液の選び方

正しいケア手順と洗浄液の選び方

基本は「手洗い、着脱、こすり洗い、保存」の4ステップです。最近は手間を減らせる「つけおきタイプ」の洗浄液も普及しています。ケア用品はコストよりも安全性を優先し、眼科推奨の専用品を選んでください。細菌繁殖を防ぐため、レンズケースも数ヶ月ごとに交換しましょう。

よくある質問(Q&A)

オルソケラトロジーの年間費用はいくらですか?
A. 2年目以降の維持費は、年間で約3万円〜5万円程度が目安です。初年度はレンズ代や検査代で15万円〜25万円ほどかかりますが、2年目以降は定期検診代とケア用品代が主な出費となります。ただし、2〜3年ごとのレンズ寿命による買い替え時には、別途レンズ代(片眼3〜5万円程度)が必要な点に注意してください。
オルソケラトロジーの欠点は何ですか?
A. 主な欠点は「毎日のケア」「全額自己負担」「夜間の見え方」の3点です。自由診療のため初期費用が高額であり、洗浄を怠ると感染症のリスクが生じます。また、夜間に光がにじむ現象が起こることも珍しくありません。使用を止めれば視力は元に戻るため、継続的な装用が前提の治療法です。
オルソケラトロジーで視力は回復しますか?
A. 一時的な「視力の矯正」は可能ですが、近視自体を根本から治すわけではありません。レンズで角膜の形を整え、日中を裸眼で過ごせるようにする仕組みです。一方、成長期のお子様には「眼軸(がんじく)」の伸びを抑える効果が報告されており、将来的な悪化を最小限に留める「進行抑制」が期待できます。
レーシックはなぜ減ったと言われているのですか?
A. ニーズが「角膜を削らない治療」や「ICL(眼内コンタクトレンズ)」へ分散したためです。技術が廃れたわけではなく、主に以下の3つの理由が挙げられます。
1. 代替技術の普及:角膜を削らず、強度近視にも対応できる「ICL」を選択する人が増えた。
2. 安全意識の向上:やり直しがきかないレーシックに対し、中止すれば元に戻せるオルソケラトロジーが再評価された。
3. 適応の厳格化:慎重な適応判断が行われるようになり、適切な対象者にのみ実施されるようになった。
特にお子様は成長期で視力が変化するため、レーシックは受けられません。いつでも中止して元に戻せる可逆性のある本治療が、成長期の選択肢として支持されています。
オルソケラトロジーはどのくらい使用できますか?
A. 一般的に2年から3年程度で交換する必要があります。
遠視でもみえるようになりますか?
A. 遠視は治療することはできません。
治療を中断することは可能でしょうか?
A. 可能です。レーシックとは違い装用をやめれば元の形状にもどるのがオルソケラトロジーのメリットにもなります。ただやめると1か月程度で治療前の見え方にもどります。
どんな人がオルソケラトロジーをやったほうがいいですか?
A. 眼鏡やコンタクトをつけるのが面倒な方。オルソケラトロジーは就寝中に特殊なコンタクトを装用し、起きている間は裸眼で過ごすことができます。ほかにはスポーツをしている方や外科的手術には抵抗がある方はオルソケラトロジーをご希望される方が多いです。

まとめ

オルソケラトロジーは、日中の裸眼生活と近視抑制を両立できる画期的な選択肢です。費用や管理の手間はありますが、医療費控除などを活用しながら、はやめに専門医へ相談してみてください。

この機会に子供の生活と近視抑制についてよく考えてください。

ほかの治療法についてもいくつか紹介してるのでよかったらほかの記事もみてくださいね。

本記事の参考文献・出典

本記事の内容は、以下の公的機関および学会が発行するガイドラインや統計資料を参考に構成しています。

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